Astoness Bizでは、VRレンタルサービスを手がけるアストネスが、当社のサービスをご利用いただいた企業・団体様をはじめ、VRに関連する事業・活動をされている方々にインタビューを通して、その実態・魅力を発信しています。
本記事は、Astoness Bizの第一弾です。
そんな記念すべき回に、なんと!2016年にN高等学校が開校して以来、国内外問わず注目を浴び続け、2022年9月30日時点では国内最多の生徒数23,013名が在校する「学校法人角川ドワンゴ学園 N高等学校・S高等学校」から、S高等学校の校長、吉村 総一郎氏にインタビューさせていただきました!(以下、N高等学校はN高、S高等学校はS高と記載します)
2-1|VRを用いた教室とは?
− VR授業は「PC・タブレット授業」と何がちがう?
− VR初心者でも授業参加は可能?
− 修学旅行もVRで!?
− 生徒主体のイベンが毎日行われている?
− 部活はあるの?
2-2|N/S高の教育姿勢とサポート
− 「ネットを駆使した未来の学校」とは?
− 生徒を支える「メンター制度」って?
− バーチャル空間における生徒の安全性
− 海外からの評価
■ ICTツールを活用した効率の良い学習制度
N/S高についてまず押さえておくべき点は、ネットと通信制の制度を活用した新しい「ネットの高校」だという点です。同校では、授業内外において最先端のICTツールを活用し、効率よく高校卒業資格*を取得するための学習が可能です。効率よく学習することで、自らが学びたいことに多くの時間をあてられます。例えば、オンライン学習では通学時間を必要とせず、世界のどこからでも自分のペースで学ぶことができる点も利点の一つです。
*高校卒業資格の取得に必要な学習:主にネット学習、スクーリング(全国拠点のスクーリング会場に参加)、テストの3つが必修です。
▷ N/S高の学習とサポート: https://nnn.ed.jp/learning/
■ 好きなことを好きなだけ学ぶことができる
また、N/S高では幅広いプログラムが用意されています。「好きなことを好きなだけ学ぶことができる」という言葉の通り、大学受験対策・プログラミング・語学などに加え、リアルで体験する職業体験・留学プログラムなどの課外授業やeスポーツ・投資・起業などを学べる部活があります。
■ やりたいことが見つけられる学習環境
特筆すべきN/S高の最大の魅力の一つは、上述の授業プログラム・イベント・部活動において、社会の第一線で活躍するプロに出会い、直々に学べるチャンスがたくさんあることです。更にそういった学習環境が、技術革新や社会の変革と共にアップデートされていきます。N/S高では、日々の高校生活を通じて「やりたいことが見つけられる環境」が整っているのです。
■ バーチャル技術を用いた式典・学習
2016年4月、N高の入学式では全国各地にいる新入生がGear VRを装着し、沖縄県の伊計島にあるN高本校の様子を体感しました。2017年の入学式ではMicrosoft HoloLensが使用されました。同年にはユニティ・テクノロジーズ・ジャパン合同会社(Unity社)と日本マイクロソフト株式会社と共にプログラミングの共同授業「Unityを使ってHoloLensアプリを開発しよう!」が実施されました。
そういった積極的なバーチャル技術を取り入れた式典や特別学習などが行われた後、2021年4月からN/S高でVR端末を使用したバーチャル授業がスタートしました。今現在では生徒数23,013名(2022年9月30日時点)のうち、6,275名(2022年5月10日時点)にVRゴーグルが配布され、日々の授業・イベントなどにおいて活用されています。
▽ 2017年度 N/S高 入学式の様子
■ VR授業は「PC・タブレット授業」と何がちがう?
N/S高におけるバーチャル技術を用いた学習は、元来のオンライン教育の弱点を補強し、克服するものだという考えに基づきます。PC・タブレットによるモニター授業と比べると、VR授業では360度見渡すことが可能なバーチャル教室内に没入することで、より勉強に集中しやすい環境に身を置くことができます。同じ空間にいる他の生徒と言葉を交わさずとも、身振り手振りで交流すること(非言語コミュニケーション)さえ可能です。もちろん身体を動かすeスポーツなどを通じて体力作りも欠かしません。
▽ VR授業の様子
▽ VRを使用した対話型の英会話や面接練習の様子
■ VR初心者でも授業参加は可能?
魅力的なVR授業でも、VR初心者の方の中には少しハードルや継続して使用することに不安を感じてしまう方もおられるかもしれません。でもご安心を。機材の使い方やセットアップについては、誰でも理解できるようなマニュアルや動画が用意されています。また入学時をはじめ、定期的に講習会も開催されています。生徒個人に対しては専用の問合せ窓口もありますので、VRを始める際も使用していく中で気になる点もサポートチームを頼ってくださいね。
■ 修学旅行もVRで!?
2022年にVRアプリケーションの「Wander」を活用したバーチャル修学旅行が実施されました。世界三大宗教であるキリスト教・イスラム教・仏教をテーマにそれぞれの宗教にまつわる土地を巡るというようなテーマ別のコースを自由に選択し、生徒と教職員が一緒に世界中の名所を巡りました。
▽ 修学旅行時の様子
■ 生徒主体のイベントが毎日行われている?
N/S高の学校イベントは年間を通して様々ありますが、「ニコニコ超会議」の会場で催される文化祭(愛称は「磁石祭」)などN/S高でしか体験することができないN/S高ならではの内容のものが目白押しです。各種イベントは、企画立案から準備、当日の運営までが生徒主体で実施されます。
▷ 年間の学校イベント:
https://nnn.ed.jp/about/event/
▷ 磁石祭2022特設ページ(ニコニコ超会議2022):
https://chokaigi.jp/2022/plan/nkou.html
▷ 磁石祭2021-2022アーカイブ公開中:
https://nnn.ed.jp/school_festival/
学校イベントの他、生徒主催による「バーチャル夏祭り」、教職員の交流を目的とした「バーチャルカラオケフェス」、生徒が毎日定刻に集まり一緒に身体を動かす「バーチャル空間でラジオ体操」など、イベントの目的や形態も多岐にわたります。またそれらが連日開催されていることもN/S高の生徒達の熱量を感じずにはいられないポイントですね。
▷ イベント実行委員を経験した生徒さんによるブログ記事: https://nnn.ed.jp/blog/archives/16327.html
またイベントの内容は、学習やエンタメだけに止まりません。大学受験や志望校合格を目指し、共に切磋琢磨し合う仲間が集う会なども実施されています。
▷ 【オンライン通学コース】生徒が企画したイベント: https://nnn.ed.jp/blog/archives/18550.html
▷ 「ネットの高校」ブログ: https://nnn.ed.jp/blog/index.html
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■ 部活動はあるの?
冒頭でも述べたように、N/S高にも数々の部活動があります。イベントなどリアルで行われる活動もありますが、主軸はネットでの活動を行う「ネット部活」です。部員同士の交流の他、特別顧問による直接指導も併せて取り組まれています。
▷ ネット部活一覧: https://nnn.ed.jp/about/club/
■ 「ネットを駆使した未来の学校」とは?
これまで述べてきた内容からもわかるように、N/S高では多様な独自の学習カリキュラムを通して生徒達の主体性を促す教育体制が敷かれています。また本校の「行動指針」からも、未来を生き抜く生徒たちを後押しするN/S高独自の教育姿勢を垣間見ることができますので下記にご紹介します。
■ 生徒を支える「メンター制度」って?
N/S高には教科指導員とは別に、学びや進路について生徒のサポートを行う教職員が在籍します。この“メンター制度”では、所属コースにかかわらず全ての生徒に複数のメンターがついています。教職員の分業制を徹底し、部活動・留学・進路指導など数々の支援チームがあります。教職員間で情報共有をしながら生徒と1対1の定期面談を行うなど学校全体で一人の生徒を支えています。
科指導員以外は教員免許に依存しない採用を行っているため、教職員も様々な経験や価値観を持ち、生徒たちが多様な大人と出会う機会が多くあります。一人だけの担任制に比べ、多様な角度からアドバイスや教訓を得られ、教職員を通じた社会接続のチャンスも数多く存在します。
■ バーチャル空間における生徒の安全性
バーチャルコンテンツと聞くと、安全面を気にされる方は生徒や保護者の方々に共通して多いのではないでしょうか。そういった不安はVRに触れたことがない方よりも、むしろVRChatなどのVRソーシャルコンテンツを使用されたことの多い保護者の方には、高校生が学業の場で活用することにポジティブに捉えられない方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、N/S高はそういった点を重々理解したプロチームにより、不安を払拭していただける安心の学習環境を敷いています。具体的にはバーチャル空間の行動規範に準ずる生徒指導を行い、かつ学習カリキュラム上では生徒がいる環境とパブリックスペースとを切り離して運営されています。
■ 海外からの評価
開校当時から最先端技術を用いた教育の創出を先導し、年々生徒数も拡大させ勢いが止まぬN/S高は、もちろん海外からも熱い視線を浴びています。
▽ 世界教育団体からの選出歴:
「世界最高の学校賞」イノベーション部門において、
TOP3に国内で唯一N高が選出されました。
「Bett Asia Award 2022」
N/S高等学校が、パイオニア賞にノミネートされました。
■ あらゆる最新技術を用いた学習カリキュラム
今後もN/S高は、VR・ARのような最新のバーチャル技術だけにとどまらず、あらゆる最新技術を用いたデバイスやコンテンツを学習カリキュラムに柔軟に取り入れていく姿勢でいます。
■ N/S高からのメッセージ
N/S高ではAIやVRなど最新技術を活用した様々な教育環境を整えています。最先端のテクノロジーでしか学べないことやそこから生まれるネットのコミュニティや文化、また最新技術を活用したチャレンジなどは、感性豊かな若いうちに体験することで生徒のより良い成長の機会になると考えています。
最近ではオンラインを活用した教育が当たり前になりつつありますが、オンラインを徹底的に活用した教育という点でこの学園は常に先端を走り続けていると考えています。ネットの力を引き出し、個々人に合わせた多様な深い学びができるこの学園をぜひ選択肢の一つとして考えてもらえますと幸いです。
N/S高は、本校に関心を持っていただいたすべての方の入学志願を歓迎します。N/S高は一人一人に合った学びができる場所です。それぞれが主体的に考え、行動できるようにサポートします。
■ S高校校長からのメッセージ
若い時に新しい技術に触れることは、その後の人生に大きな影響を与えます。VRは新しい技術の先駆けです。間も無くして眼鏡タイプのレンズに投影するタイプのVRなどが出てくるでしょう。そういった時代になった時、常に新技術に触れておくことは社会を生き抜く上で非常に役立ちます。
今後は機械学習においてもVRやARを組み合わせたソリューションがでてくるでしょう。また更に、AI技術におけるシナジーも開拓していきたいと考えています。
学校法人角川ドワンゴ学園
S高等学校 校長 吉村 総一郎 氏 |
■ ホームページ / Twitter / Youtube
▷ N高等学校・S高等学校 ホームページ| https://nnn.ed.jp/
▷ N高等学校・S高等学校 Twitter| https://twitter.com/nhigh_info/
▷ N高等学校・S高等学校 YouTubeチャンネル| https://www.youtube.com/channel/UC2svCyhzrmkDHzE8yTyid-w
※ 画像提供:N高等学校・S高等学校