Meta Quest 2では様々なゲームやアプリを楽しむことができます。
しかし、その多くは有料。安くとも1000円未満、ものによっては4000円〜5000円ほどのお値段がついていることも。一方で、無料で体験できるゲームやアプリもかなりの数があります。中には、有料で配信されているタイトルの体験版もあり、購入前に自分に合っているかどうか確認することもできます。
この記事では、無料のMeta Quest 2向けタイトルの中から、特にオススメできる10本をピックアップしてご紹介します。
無料で遊べるゲーム
「はじめてのQuest2」は、Meta Quest 2のチュートリアルに位置づけられたアプリです。Meta Quest 2の操作を、いくつかのゲームを通して学んでいき、遊び終わった時にはMeta Quest 2を一通り動かせるようになります。
チュートリアルアプリではありますが、シューティングゲームや、画像のロボットと一緒に踊るダンスゲームなど、いくつかのミニゲームで構成されています。それぞれのクオリティもなかなかですので、遊び終えた時の満足感があります。ゲームを楽しみ、操作もマスターできる、その名の通り「はじめてのQuest2」にふさわしいタイトルです。ぜひご自宅でMeta Quest 2を起動したその日に遊んでみてください。
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「Kizuna AI – Touch the Beat!」は、最初のバーチャルYouTuberとして有名なキズナアイを題材にしたリズムゲームです。
キズナアイのライブパフォーマンスを見ながら、両手のサイリウムをリズムに合わせて振っていくゲームで、操作は「Beat Saber」と同じくらいにシンプルです。さながら「キズナアイのライブを応援する」という構図となっており、「得点を稼ぐ」以外のモチベーションを得られるおもしろいリズムゲームです。
本作は基本プレイは無料で、初期状態では2曲プレイすることができます。さらなる楽曲をプレイしたい場合は、有料で追加購入することができます。
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「HAX Demo」は無料で遊べるVR FPSゲームのひとつです。名前の通りまだ開発段階ですが、操作性とゲーム性がともに高いレベルでまとまっています。
プレイヤーは人型ロボットのような存在となり、銃を手にチームとともに対戦相手と戦います。実際に銃を手に持って敵に向けて発砲し、弾が尽きればリロード……というシンプルなゲームですが、リロードに用いる弾倉がグレネードや近接武器にもなるというのがポイント。状況に応じて、弾倉を銃弾に充てるのか、グレネードにするのか、それとも近接武器にするのか、その場の判断や駆け引きがかなり熱いです。
操作もかなりシンプルにまとまっていて、ロボット同士の戦いなのでゴア表現もありません。気軽に遊べるVR FPSとしてオススメできる一作です。
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買って損しない有料タイトルの体験版
VRゲーム屈指のスマッシュヒットを飛ばしている音楽ゲームです。両手に持ったライトセーバーのような剣で、眼前に迫りくるブロックを、リズムに合わせて次々斬っていくという、シンプルながらやりごたえのあるタイトルです。また、全身を満遍なく動かすため、遊んでいるだけでけっこうな運動にもなります。
Demo版では1曲だけ遊ぶことができます。VRゲームのキラータイトルと謳われる本作、ぜひ体験してみましょう。
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「BeatSaber」に並ぶ傑作VRゲームとして名高いのが「SUPERHOT VR」です。「自分が動くと周囲の時間が動く」というルールのもと、銃やナイフ、手裏剣に灰皿、そして素手で、迫りくる敵をなぎ倒していくゲームです。全身をフルに動かすアクションゲームでありながら、敵を倒す手順を考えていくのはパズルゲームのようでもあり、頭も体も使うエキサイティングなゲームです。
Demo版では最初のステージを遊ぶことができます。「SUPERHOT VR」の基本はしっかりと体験できるので、プレイ中脳汁が沸き立つ感覚をおぼえたら、そのまま製品版も遊んでみましょう!
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「Puzzling Place」では「立体ジグソーパズル」を楽しむことができます。世界各地の名所が3Dのジグソーパズルのピースのように分割され、プレイヤーは1ピースずつ組み合わせて完成を目指します。
文章だけだと地味かもしれませんが、ジグソーパズルが立体になっただけで難易度は飛躍的に向上しています。ピースの形だけで類推することは難しく、ヒントとして与えられた写真も手がかりにして組み上げていくことになります。そして、ひとつずつピースがハマっていくたびに手応えを感じ、見事完成した瞬間にはとてつもない達成感があります。また完成した作品は、そのまま手にとって好きな角度から眺めることができるため、ちょっとした旅行気分も味わえます。
Demo版でもかなりの数のパズルで遊ぶことができます。要する時間は、100ピースでだいたい1時間ほどです。じっくりと遊べる、VRパズルゲームの決定版ともいえる名作です。
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日本のアニメが好きな人ならば、VRビジュアルノベル「ALTDEUS: BEYOND CHRONOS」は外すことはできません。ビジュアルノベルというカテゴリですが、文章だけを読んでいく形式ではなく、主人公の一人称視点から物語を「追体験」していくようなVRゲームです。
正体不明の生命体によって存亡の危機に陥った人類が、地下都市に逃げ込み、巨大ロボットによって辛うじて生活圏を維持している……という世界観のもと、ロボットパイロットとして戦う少女を主人公とし、ガール・ミーツ・ガールを基軸にした重厚なシナリオが特徴で、これを一人称視点から味わうプレイ体験は、言葉に代えがたい衝撃をもたらします。ちなみにルート分岐も存在しますが、周回も行いやすいシステムとなっています。
大ボリュームの一作ですが、Demo版ではその冒頭部分を体験できます。物語の世界観が一通り提示されると同時に、巨大ロボットを操縦するパートも体験可能です。「主人公になる」という稀有な体験ができる一作なので、ぜひ遊んでみてください。
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映像コンテンツ
『アンネの日記』をご存じでしょうか。ナチスドイツのゲシュタポに捕まるまで、家族を含む8人のユダヤ人とともに隠れ家で潜むように暮らしていた少女、アンネ・フランクの手記をもとにした文芸作品です。そんなアンネ・フランクが実際に住んでいた隠れ家を、実際にVRで歩くことができるのが「Anne Frank House VR」です。
読み上げられる『アンネの日記』の一節を聞きながら、当時の様子を再現した隠れ家を歩んでいくという内容で、ボリュームはおよそ20分〜30分程度です。シンプルな体験ではありますが、人が住むにはやっとな狭さはVRで味わうと息苦しさを感じ、テーブルや棚に置かれた物品からは「たしかにここに人が住んでいた」という生々しさが伝わります。見聞きするのでなく、「体験」することでユダヤ人狩りの凄惨さを強く味わうことでしょう。
そうしたVRならではの没入感がよく活きている、VRの持つ力を伝える教科書のようなコンテンツです。なお、全編英語となっているため、英語に不慣れな人は『アンネの日記』を一読するか、最低でもアンネ・フランクのWikipedia記事に目を通しておくとよいでしょう。Wikipediaでかじった程度の知識でも、VRで「現物」を見ると、強い実感に変わります。
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「HOME AFTER WAR」は、現代のイラクで起きている問題を取り上げた、VRドキュメンタリー映像作品です。過激派組織ISが撤退したイラクでは、IED(即席爆発装置)やブービートラップが民家などに残されたままとなっており、帰還する住民たちが被害に遭っています。作品に出演するAhmaied Hamad Khalafさんもその一人です。
体験時間は20分ほど。フォトグラメリで撮影された、Ahmaiedさんの自宅を探索し、時折現地に住む人たちの暮らしを記録した360度映像を見ながら、Ahmaiedさんとその家族になにが起こったのか迫るという内容です。英語などの吹き替えはあるものの、残念ながら日本語には非対応。しかし、途中で起こる「あること」と、涙ながらに語るAhmaiedさんの表情を見ていれば、自ずとなにが起きたのか、そしてこの作品が伝えたいことはなにかを感じ取ることができるはずです。
「Anne Frank House VR」と同様に、遠く離れたイラクで起きている問題を、VRを通して追体験することで、自分ごとのように深く印象に残る作品です。筆者もイラクに残されたIEDにまつわる問題は知らなかったのですが、鑑賞後にはまっさきに調べてしまいました。それほど、VRのもたらす没入感には引き込む力が宿っているのです。
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VR空間は場所の制約がないため、巨大なモニターを眼前に呼び出し、そこに好きな動画を映して楽しむことができます。贅沢なプライベートシアターをいつでも体感できるのも、VRデバイスの魅力の一つです。
Meta Quest 2は様々な動画プラットフォームに対応していますが、多くの人が使っているであろうYouTubeにももちろん対応しています。「YouTube VR」では、一般的な動画を自由なサイズや位置に設定して、VR内モニターで楽しめるほか、360度動画にも対応しています。YouTubeには、スカイダイビングやジェットコースターといった、様々な360度動画が投稿されているので、ぜひ探してみてください。
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筆者紹介
浅田カズラ(ツイッター)